2008/02/28

牛肉とセロリのXO醤炒め弁当

きのう、ちりとてちん記念とかいってたら、どうやら徒然亭一門のみなさんが、地元の福井市にきていたみたいですね。

なんか今週は、和風と中華風のくりかえしで、今日は順番で中華の日です。

先週のサラダに使ったセロリもなんとかしなきゃいけないので、久しぶりに牛肉との炒め物です。味付けは、醤油系とか、沙茶醤とか、いろんな選択肢があるのですが、一昨年に台湾に行ったときに買ってきたXO醤が冷蔵庫の隅っこにあったので、使ってみました。土佐煮の残りの蕗も、豆板醤をしっかり効かせた炒め物(佃煮状態)にして、ピリ辛テイストでまとめてみました。


牛肉とセロリのXO醤炒め弁当
  • 牛肉とセロリのXO醤炒め
  • 蕗のピリ辛炒め
  • えんどうゆで
  • プチトマト、干ししいたけ煮

◎レシピ
牛肉とセロリのXO醤炒め
  1. 牛肉は一口大に切り、醤油、紹興酒、油などで下味。冷えても食べやすいテクスチャを保つため重曹も少々。片栗粉も少量混ぜる
  2. 斜め切りにしたセロリ、薄切りのにんじんをさっと湯通し
  3. 牛肉も湯通し(ダイエット対応。おいしくつくるなら油通しがベター)
  4. 鍋に油を熱し、ねぎ、しょうがのみじん切りを入れ香りを立てる。そこに2、3とXO醤を加え、さっと味を絡める
蕗のピリ辛炒め
  1. 蕗は3cmくらいに切りそろえ、軽く炒って余分な水分を飛ばしておく
  2. 鍋に油を軽く熱し、ねぎとしょうが、豆板醤をじっくり炒める。そこに粗く刻んだ豆鼓も加える
  3. 十分に豆板醤と豆鼓の香りが立ったら、1の蕗を加え炒める。紹興酒、スープ、醤油、砂糖、甜麺醤などを好みで加えながら味を調える
  4. 盛り付けて、ピリリの花椒と、彩りと辛味の一味を振る

いずれのお料理も、本来はにんにくが入ったほうがおいしくできます。

蕗の方は、個人的にはさっと炒める程度が好み(それでも火からおろした後に味はしっかり入る)ですが、お好みで煮込み系にするのもよいですし、味の構成も豆板醤+八丁味噌、醤油+砂糖強め、甜麺醤の甘め味噌煮込みなどと、お好みの味のバリエーションでどうぞ。
しっかりした味なので、常備菜になります。

2008/02/27

和風かに玉弁当*ちりとてちん記念?

あいかわらず、冷蔵庫内の残り物の消化が続いてます。

今日は、昨日のあんかけで使った残りのかに缶を使った、かに玉がメーンです。
とはいえ、二日連続の続いて中華テイストはちと重いから、和風だしの風味を活かした、あんかけにしてみました。

かにといえば、越前。それに、前日のお夕飯の残りの若狭名物・笹かれいも添えました。
越前と若狭にゆかりの海の幸そろいぶみ。ちりとてちんで、徒然亭若狭ことB子が話している言葉のような、微妙に越前と若狭が入り混じるテイストをねらってみたのですが・・・


和風かに玉弁当
  • 和風かに玉
  • 笹かれい焼き
  • ブロッコリーのあっさり炊き
  • 蕗の土佐煮
  • 干ししいたけの煮物

◎レシピ
和風かに玉
  1. 溶き卵に長ねぎのみじん切り、かに缶適量、塩、砂糖などを混ぜる
  2. 中華なべで普通のかに玉のように丸く焼く。ただし、焼きはウエルダンで
  3. お出汁を好みの味に調え、片栗粉で強めのとろみをつける
  4. かに玉を一口大強の大きさ(大体卵1個あたり4切れ)に切り、あんをかける

今回は長ねぎ、かに缶ともたっぷりいれました。そのせいか焼きの途中、一部が卵でつながらず、割れちゃいましたが。あんは、せっかくのお出汁の風味を損なわないために、お醤油はほとんど使わず、白く、あっさり目とした味わいにしてみました。

笹かれい焼き
普通に焼いたかれいの骨は抜いて、食べやすい大きさにして詰めます。
かれいは骨離れがよく、背骨(側線)に沿って身を開き、そこから骨を抜くと、ぴったりお弁当サイズになるだけでなく、ほんとに笹の葉みたいな形です。

ブロッコリーのあっさり炊き
さっと下ゆでしたブロッコリーを、お出汁でさっと。色は大事に。

蕗としいたけは常備菜です。

ごめんなさい。今日は撮影時のお天気が悪くて暗かったため、あんまり写真がよろしくありません。

2008/02/26

ゆで鶏と野菜の蟹肉あんかけ弁当

そんなわけで、まだ先週から残っている、鶏肉と菜の花をつかうお弁当を。あと、見切り品処分で救っておいたアスパラ(3本中、1本の穂先がない)もあったので、あっさり中華系でいってみました。鶏肉は海南チキンライス風って手もあるんですが、おなじ会飯系では、広東風な焼物もの(とりわけ叉焼会飯)の方がすきだったりします。

今回のお料理は、どっちも自分の定番レパートリー。学生時代にホール担当として広東レストランでバイトしたときに仕込み、今ではアレンジを加えて、自分が鍋を振る中華系パーティーでは、鶏肉は前菜に、野菜あんかけは2、3品目に出す海鮮+お野菜の一皿として、活躍してくれています。


ゆで鶏と野菜の蟹肉あんかけ弁当

  • ゆで鶏・花椒ソース
  • 菜の花とアスパラガスの蟹肉あんかけ
  • プチトマト
◎レシピ

ゆで鶏・花椒ソース
  1. 鶏肉をそうじし、長ねぎの青い部分としょうが片を入れた塩味の湯で、ゆでる→火を止めて置いておく、のルーチンでやんわりと火を通し、ふっくらジューシーに仕上げる
  2. くせのない植物油に長ねぎみじん切り、花椒、塩を加える
  3. 食べやすい大きさに切った1に2をかける
花椒は、麻婆豆腐に不可欠なピリピリ要素ですが、からあげに付ける椒塩など、用途はなにかとあります。家にあると何かと便利で、用途もかなり多いかと。たぶん、これからのお弁当生活でも、結構な頻度で登場することが予想されます。

菜の花とアスパラガスの蟹肉あんかけ(2人分弱)
  1. 菜の花(3本)とアスパラ(2.5本)は塩、少量の油を加えた湯でさっとゆでる。
  2. 軽く温めた鍋で、みじん切りの長ねぎ、しょうがを炒めて香りを出し、スープ、塩、日本酒などで調味。かに缶(大さじ2-3)を加えて味が決まったら、水溶き片栗粉でとろみをつけ、卵白(1/3-4個分)を入れる。ねぎ油などで香り付け。
  3. よく水を切った1にかける
かに缶は、安いものでも十分つかえます。余れば翌日に芙蓉蟹にでも。

この日の卵白は、先週のブランケットで卵黄を使った残りを冷凍しといて使いました。まだ3/4個分残っているので、いろいろ使い勝手がありそうです。ちなみに、バイト先の中華レストランでは、キューピー凍結卵白を使ってました。

盛り付け時には、ゆで鶏の下のお布団に、ゆでたもやしをひいてあります。

2008/02/25

残り物で和テイスト弁当

今週から、ブログのタイトルをTBS系から渋谷系にかえてみました。

先週はずいぶん気張ってお料理生活を送ったので、今週あたまは、すこし力を抜いたお弁当を。とか考えていたら、当初の予想以上に、ありあわせのものでしのぐ、脱力系お弁当になってしまいました。

素材は、おでんの残り、先週あれだけ使ってまだ残っている菜の花、それと見切り品で買ってきたものの半分ほど残っている男前豆腐(小)。それらを、ちょちょいといじくって、見た目は正統派風和風弁当にでっち上げてみました。



残り物で和テイスト弁当

  • おでんの残りで炊き合わせ風
  • 白和え
  • 菜の花のおひたし
  • ご飯

レシピを説明するほどのメニューでもないので、ちょいちょいと、の部分だけ書いときます。

おでんは、大根、さつまあげ、たまご、しいたけ(干)を利用。
他のお料理とのバランスの関係上、すっきり、薄め、甘めのお出汁でさっと煮含めて、おでんテイストを薄めてみました。あと、さくら型のにんじん(レンジ)とさやえんどうを添えて、見た目を整えて、と。

白和えのお豆腐は、一応湯通しして火を入れときました。でも、せっかくの男前なので、豆腐はそんなに崩さず、お味もお豆腐の味を尊重する薄味で。

菜の花のおひたしは、土佐酢ベースで甘め、うすめのお味で。前日に味付けしたら、当然色が変わってしまったのだけど、隣に鮮やかな白和えの色があったので、くすんだ感じがよい緩衝材になったってことで結果オーライ。

それにしても、まだ鶏肉と菜の花が少しのこっているので、明日にも登場します。

2008/02/23

今週のまとめ(2月18-22日)

今週は、鶏肉特集。
(写真はカイロの屋台の焼き鳥。アラブ風ではこんな食卓をイメージしてます)

毎日のメーンお料理は、

18日(月) ブランケット
19日(火) コフタ
       =ひき肉の串焼き、ケバブ
20日(水) 豆鼓炒め
21日(木) カバブ
       =シシ・タウク、トマト味の串焼き
22日(金) ビネガー照り焼き
       =ビネグレットソースのソテー

でした。


フレンチレバニーズが2回、中華が1回。

けっこうこってりしてそうですが、なるべくオイルの使用量も、普通に美味しくつくるためのレシピの半分くらいには抑えていますし、お野菜もたっぷり。ダイエッター仕様のラインも、なるだけ維持してきたつもりです。

特注の一皿をリコメンドする「今日のスペシャリテ」では、カバブ弁当に添えた「菜の花のピラフ」を紹介しました。今週の前半、地元の福井は雪模様でしたが、気持ちのよい香りのピラフをいただいて、春待ち気分も盛り上がりました。

お手軽な小技やもう一品を紹介するプライマリー・キッチンでは、アラブご飯の必需品「バミセリご飯」と、レバニーズだけでなく、クスクスやお米のサラダにも応用できるレモン汁とオリーブ油のドレッシング使いのポイントを取り上げました。

それにしても、この一週間、よくもこれだけ手間をかけまくったことだこと。
たぶん来週は、もう少し手抜き系、あり合わせ系で、普通の和モノ弁当とかも入れて、正常な料理生活に戻していかないと・・・

でもかわいく、エキゾでオサレななラインは維持できるよう心がけます。

2008/02/22

鶏肉のビネガー照り焼き弁当

鶏肉特集の最後はフレンチ♪

ジューシーにソテーした鶏肉に、ビネガーを煮詰めた香りのよい甘酸っぱめのソースを絡めて照り焼き状態に仕上げました。にんじんの甘~いグラッセなど、お野菜のつけ合わせもたっぷり。サラダのドレッシングにも、今日は白ワインビネガーをベースに使い、お酢の旨みをたっぷりと活かしたお弁当で、鶏肉ウイークを締めくくりました。

ちなみに、今日の調理時間は15分。電子レンジが大活躍で昨日のロスを取り戻しました。調理工程表もつけときます。


鶏肉のビネガー照り焼き弁当
  • 鶏肉のソテー・ビネガーソース
  • にんじんのグラッセ
  • 焼きジャガイモ、スナップえんどうゆで
  • クレソンサラダ
  • ピタパン

◎レシピ

鶏肉のソテー・ビネガートソース
  1. 鳥もも肉をそうじし、塩、胡椒、たっぷり目のエルブドプロバンスで下味をつける(タイムなど、生のハーブを使える方は、そちらを使ってください)
  2. オリーブ油を敷いたフライパンで、皮目から焼き始める。
  3. 途中でフライパンの中に、7mmくらいの厚さに切り、レンジで8割方火を通したじゃがいもを投入し、こんがりと焼き色を付ける
  4. 鶏肉の芯まで火が通る直前くらいと思われる頃合に、フライパンから出し、アルミホイルをかぶせて休ませる
  5. じゃがいもは芯にほんのりと歯ごたえが残るくらいで焼き上がり。僕はシャクシャクポテトが好きなのですが、ホクホクが好きな方はしっかりとレンジ、焼きを行ってください
  6. 余分な油を取り除いたフライパンに、シェリービネガー2、ハーブビネガー1の比率で(なければあるビネガーでオッケイ)を入れ、エルブドプロバンスやお好みの香辛料を加え煮詰める。砂糖、塩で味をととのえる。1/3-4量くらいに煮詰まってきたらバターを加える。
  7. 煮詰まったソースに4の鶏肉を入れ、照り焼きを作るように、ソースを煮詰めながら肉に絡めていく

最初は、パリパリチキンにソースをからめる形を考えたのですが、どうしても時間が経つと皮がしんなりしてきてしまうので、弁当詰め直前にテリヤキレシピに変更しました。

結果は、大成功!!!!!

おつゆも出ないし、冷たくなっても美味しくいただける味の濃さも持ち合わせているし、多分ごはんにも合わせやすい味わいになりました。

にんじんのグラッセ
  1. 3-5mm程度の輪切りにしたにんじん(7-10cmくらい)を、レンジで1分チン
  2. 1に砂糖、バター、クミン(ホールがあればベター)を加え、さらに1分チン
  3. 中身をかきまぜ、さらに30秒-1分のチンをあと数回繰り返し、お好みの固さ、煮詰め具合に仕上げる

クレソンサラダ

ミツバのような水耕栽培状態でクレソンを売っているのをみたので、彩りにプチトマトを添えてサラダにしてみました。ドレッシングは、ハーブビネガーにオリーブ油、塩、こしょう、エルブドプロバンスで。

□調理工程表
  1. にんじん、じゃがいもをスライスし、スナップえんどうの筋を取る
  2. フライパンをあたためはじめる、鍋で少量の湯を沸かす
  3. にんじん1回目のチン
  4. チン中に鶏肉の下ごしらえをし、焼き始める
  5. じゃがいもチン
  6. 鶏肉をひっくり返す、スナップえんどうゆで始め
  7. にんじんを味付けし2、3回目チン(その後、適宜チン追加)
  8. じゃがいもの焼き始め、スナップえんどうゆであげ
  9. じゃがいも焼上がり、鶏肉焼上がり、休み
  10. 肉の休み中に、グラッセ仕上げとクレソン、プチトマト洗い、水切り。
  11. ソースをつくり、鶏肉にからめて出来上がり
これで15分。大丈夫、結構余裕でいけます!
にんじんの面取りはできませんが、レンジレシピなので、しなくても大丈夫でしょう。

2008/02/21

菜の花のピラフ*スペシャリテ

その日のメニューの中で、特におススメなお料理を詳しく紹介する「今日のスペシャリテ」のコーナー。

今週の鶏肉特集は、メーンディッシュのどれもが、単品でおススメなんですけど、その中であえてピックアップしたのが、今日の鶏肉のケバブ弁当に添えた菜の花ピラフです。


このお料理。

八百屋さんの店頭に、走りの菜の花が出てくる12月ころになると、房総半島とか、南のあたたかな太陽光線に憧れて、無性につくりたくなる一品です。

いつもはお米を炒めたフライパンでそのまま炊き上げるのだけど、今日は炊飯器を使用しました。飾り用の花の部分を入れ軽く蒸らしたあと、再び蓋をあけると、なんともいえない菜の花の刺激的な香りとアラブ風に振ったエキゾチックなスパイスの香り、そしてお米の香りが一体となって湧き上がり、春待ち気分を盛り上げてくれます。

この食べ方を知るきっかけとなったのは、もう10年以上も前のNHK男の食彩(現食彩浪漫)のテキスト。ポルトガル料理として紹介されていて、小あじのから揚げが一緒に添えられた食卓風景でした。

出自がヨーロッパの西端とはいえ、今回はクミンやオールスパイスといったレバニーズを作るときの定番スパイスを軽く加えているため、カバブやターメイヤとの相性もばっちり。当然、アラブとイベリア半島の間にあるプロバンスやイタリア方面の料理とも、作り方次第で相性はよさそうです。

この季節、お友達と一緒にイタリア料理を作ったりするご飯食べ会で、あえてパスタを省いて、和食みたいに最後の締めに菜の花ご飯ってのはいかがでしょう。炊き上がりのかぐわしい香りに包まれれば、春っぽいほんわかした気分で、最高に幸せなデザートの時間へ突入できること請け合いです。

◎レシピ(米2合分、炊飯器を使用の場合)

菜の花のピラフ
  1. 菜の花1把を約3cm幅に切る、少量のオリーブ油でさっと炒める。火は通ってなくてよい。花、葉の一部は、飾り用にとっておく
  2. たまねぎ1/2のみじん切りと、さっと洗って水を切った米をオリーブ油と炒める
  3. 1,2と鳥のスープ、好みのスパイスを加え、味を調えて炊飯器で炊く
  4. 炊飯器の炊き上がり5-10分前(水分がなくなる頃合)に、炊飯を強制的に終了
  5. 炊飯器に飾り用の菜の花を入れ、2-3分蒸らす

本当は2のときににんにくを入れなければなりません。たっぷり入ると、味のパンチがもう一段階強くなります。

また、おもてなし料理とするためには、盛り付け用に、緑の鮮やかな飾りの花が必要ですが、味の面でいえば、個人的にはじっくり炊き込んでクタクタになった菜の花とご飯が一体になった味わいが大好きです。

鶏肉のカバブ弁当

今日は鶏肉の串焼きです。タイトルではカバブって書いてますが、正確には「シシ・タウクchich taouk」というお料理です。お友達内のお外お食事パーティーの定番となっているケバブの会(ケバブって呼称の方が通りがいいため)では、炭火でふっくらジュージーに焼きあがる味わいが人気の一品です。

使うお肉は、安いものでぜんぜんオッケイ。ちゃんとお掃除して、マリネして下味を付け、焼き加減に気をつければ、十分においしくいただけます。

今回はちょっと手間がかかって、総調理時間は45分くらい、かかったかも。ピラフデーだったし、鶏肉の仕込みと一緒にご飯を炊くなど、事前の仕込みをして実際の調理時にかかる手間を減らすことも可能ってことでご容赦を。


鶏肉のカバブ弁当

◎レシピ

鶏肉のカバブ(シシ・タウク、肉100g強でのレシピ)
  1. 鶏もも肉(今回も皮と脂肪は取り除きました)を3cm角程度に切る。
  2. 1を、たまねぎのみじん切り小1/8個、トマトペースト大さじ2、レモン汁大さじ2、EXバージンオリーブ油大さじ1、パセリみじん切り適量、、スパイス(クミン、オールスパイス、コリアンダー、呼称)、塩適量をもみこむ。冷蔵庫で味をなじませる
  3. 余分なトマトペーストやたまねぎを取り除いた2を串に刺し。魚焼き用のグリルで焼き上げる

今回は、2までの仕込みを前日に済ませ、ほぼ1日寝かせました。量が少ないので、仕込みは10分程度。材料をみんなビニール袋に放り込み、もみもみして、そのまま冷蔵庫に入れときました

ターメイヤ(4個分)
  1. 冷凍そら豆120gを湯通しして戻す
  2. 1に、たまねぎみじん切り小1/8個、パセリみじん切り適量、スパイス(コリアンダー、オールスパイス、胡椒、クミンなど)、塩を混ぜ、フードプロセッサーやすり鉢などでペーストにする。さらに溶き卵少々(1/6個程度)を混ぜてもう一練り
  3. 2の材料を四等分し、丸く平らな形に整える。中央はややへこませる。
  4. 表面に薄っすらと小麦粉をはたき、オリーブ油を1.5cm程度の深さに張った中華なべで上げ焼きにする。
  5. 表面がこんがり濃い目のきつね色になるまで揚げる
サラダオリエンタル
きょうのドレッシングは、ちょっとキャラウェイを加えて気分転換

菜の花ピラフ今日のスペシャリテを参照

ターメイヤはエジプトの安ごはんの定番。
ひよこ豆と茶色い干しそら豆でつくる、レバノン・シリア地方のファラフェルもおいしいけど、割ったときの鮮やかな緑の華やかさは、ターメイヤが一歩リードですね。2個くらいを、サラダやヨーグルトと一緒にアエーシ(ピタパンで代用)でサンドイッチにすると、とても美味しいお料理です。

とても美味しくできて、冷凍はまだ半パック残っているので、今度はアラブサンドイッチ弁当だ!ってウキウキなんですが、その冷凍そら豆はなにかと話題の中国産です、じつは。

2008/02/20

鶏肉の豆鼓炒め弁当

豆鼓エキスって、血糖値が気になり始めた方への特保(特定保健用食品)なんですよね。なんでも酵素の阻害作用があって、糖類の消化吸収を遅らせるとか。

それはさておき、豆鼓は昔から大好きな調味料で、麻婆豆腐なんかでも、最初の豆板醤炒めのときに加えていくと味にズドンと芯が通ります。今回はお肉のお料理に使いましたが、ホタテの貝柱とか、わりとあっさりした海鮮系の食材のお料理も、ねぎやしょうがをしっかり効かせると、結構好みだったりします。

今日のお弁当は、その豆鼓の風味をたっぷり味わうのが眼目。ごはんは、久しぶりの銀シャリ。付け合せのお野菜もすっきりあっさり塩味に仕上げました。


鶏肉の豆鼓炒め弁当
  • 鶏肉の豆鼓炒め
  • もやし炒め
  • スナップえんどうと菜の花のあっさり炒め
  • ご飯

◎レシピ

鶏肉の豆鼓炒め(鶏肉100g程度でのレシピ)
  1. 鶏もも肉を下ごしらえする(皮と脂肪を取り除き、2cm角程度に切り、さっと湯通し)。タマネギ1/6-8個は1-1.5cm角に切る
  2. 長ねぎ5cm強、しょうが半かけを、それぞれみじん切りにする。豆鼓も大さじ1も刻む。陳皮も細かく刻む
  3. 少量の油で1の材料をこんがりと色づくまで煎り付ける
  4. 鍋に油少々を取り、2の材料と豆板醤を弱火で炒め、香りと辛味を引き出す
  5. 4にスープ、醤油、砂糖、紹興酒などを加え味をととのえる
  6. 5に3の材料を加えて味を絡め、水溶き片栗粉でとろみを付ける。ごま油少々で香り付け盛り付け時に、花椒を振る

☆最後の花椒はとても大事。これのあるなしで、料理の完成度が段違に変わります!

もやし炒め
  1. もやしを暫く水に浸しておく→ざるでしっかり水切り
  2. 油を熱した鍋に、1を入れさっと炒める
  3. 塩、胡椒、ごく微量のスープ(塩味を水分で溶かして全体に回すため)で味付け、ごく少量のねぎ油で香り付け

スナップえんどうと菜の花のあっさり炒め
  1. スナップえんどう、菜の花を塩、少量の油を加えた湯でさっとゆでる
  2. ごく少量の油を熱した鍋に1を入れ、さっと炒める
  3. 2を塩、胡椒、ごく少量のスープで味付け

豆鼓炒めは、少し甜麺醤を加えると、もうすこし甘めかつしっかりした、誰でも食べやすい味になるかも。今回は豆鼓の個性と香りを前面に出し、塩味強めの味付けにしました。

ただ、基本的に豆鼓の料理は豆鼓・豆板醤・にんにく(あと陳皮も)をいためて作った合わせ調味料を使うのが決まりごとです。お夕飯のときには、そこをしっかりと効かせると、味わいが一層たくましくなるとおもいます。

鍋振りの調理手順は
  1. 菜の花、スナップえんどうゆで
  2. 鶏肉湯通し
  3. 菜の花、スナップえんどう炒め
  4. もやし炒め
  5. 鶏肉とたまねぎ煎り付け
  6. 豆鼓たれづくり+鶏肉仕上げ
でおねがいします。

2008/02/19

バミセリご飯*プライマリー

お手軽ながら、いろんなお料理や食卓の役に立つ、小技やもう一品を紹介するのが、プライマリー・キッチン(造語)。

今回は、鶏肉のコフタ弁当に添えたバミセリご飯です。


トルコ料理店や、地中海世界へのヴァカンスでいただいたことのある方も多いとおもう、茶色いにょろにょろの入ったこのご飯。一回作りかたを知ってしまえばとても簡単です。それで、とてもエキゾチックな食卓を演出できる小道具の一つにもなる。チャレンジしない手はありませんね。

入っている茶色いにょろにょろは、バーミッシェル(vermicelles,vermicelli)。パスタです。別に特殊な食材ではありません。パスタのカッペリーニを、1-2cm程度にポキポキ折って、バターやオリーブ油などで、ほのかに色づく程度にいためれば、準備完了。

それを、いためたお米(日本米でぜんぜんオッケイ)と一緒にお好みの固さに炊き上げればできあがりです。また、ちょっとスパイスを効かせてひき肉やお豆やお魚と一緒に炊き込み、ナッツなどをちらせば、エキゾチックでおいしいピラフのできあがりです。ランチのおもてなしなどでは、ボリュームたっぷりのメーン料理に据えることもできますよ!

バミセリと米の配合は、いくつかの文献をしらべてみると、

どうやら基本の分量は
米300g(2カップ強)に対し、バミセリ50g

といったあたりが、適当なラインみたいです。

バミセリご飯
  1. カッペリーニを折り、バター(または好みの油)で薄いきつね色になるまで炒める
  2. 米をバター(または好みの油)でいためる。
  3. 塩で味を付け、1,2を合わせて炊く

バミセリは、文献やお店によって、ほとんど炒めてないような色から、かなり茶色の濃いものまでさまざま。個人的には、薄めの炒め加減が好みです。

熱い油に触れると、バミセリはすぐに焦げ付きます。ご注意!


で、出来上がりはこんな風に1食分ずつラップ/冷凍しておけば、いつでもエキゾご飯がたのしめます。

鶏肉のコフタ弁当

コフタkafta)は、ひき肉のお料理。

NHKテレビのアラビア語講座をみていたら、横浜のアルアインのシェフがレシピを紹介していて、講師の先生方(エジプト系)が、ちょっとしたハレご飯として食べていた経験をなつかしく語っていたのが印象的です。

シャワルマはトルコ料理として食べた方が多いように、この種類のお料理は、シークケバブとしてインド料理屋での経験が印象的な方が多いかもしれませんね。

とはいえ、基本的にレバノン料理が大好きな僕としては、レバノン系らしく、すっきりした味わいで、お野菜もたっぷりいただけるようなお弁当に仕上げていきます!



ホントは、炭火で焼き上げるとおいしいいのだけど、今回はフライパンで焼いていきます。フライパンはお肉の仕込み中から暖めておいて、スパイスや塩の塩梅をちょっと焼いて味見しながらお肉を練りこんでいくのは、かなり楽しみだったりします。

鶏肉のコフタ弁当
  • 鶏肉のコフタ
  • レバノン風タブレ
  • 野菜のグリル
  • バミセリご飯

◎レシピ

鶏肉のコフタ(鶏肉100gの場合の目安)
  1. タマネギ小1/4-6のみじん切り、パセリ1/6-8パックのみじん切り、スパイス(クミン、オールスパイス、コリアンダーなど)、塩適量をボールの中で混ぜ合わせる
  2. 1に鶏肉のミンチ100g強を混ぜあわせ、軽く練る
  3. 細長い形にお肉をまとめ、オリーブ油を敷いたフライパンでふっくらと焼く

*このレシピは、テレビのアルアインシェフの作り方を参考にしました

レバノン風タブレ(お弁当3人前、お夕食だと1人前)
  1. パセリ1/2-3パックの葉の部分、タマネギ小1/4個(今回はお弁当のためこの1/4量しか入れてない)をみじん切り、トマト1/2個を5-7mmのさいの目切り。
  2. ブルグル(ひき割り小麦、クスクスで代用化)を戻す
  3. オリエンタルドレッシングをつくる。この分量なら、レモン大さじ2、EXバージンオリーブ油小さじ1、スパイス、塩。乾燥ミントも、けっこうしっかり(今回は小さじ1-1.5)入れる。
  4. トマト以外の野菜と、もどしたブルグル小さじ1-2にドレッシングをまぶし、上にトマトをのせる
おこのみで、ドレッシングを合わせたあとしばらくおき、しんなりさせてもおいしい
ブルグルはほんと少な目で。パセリに対する量の比率は10%以下くらいだとおもいます。
(すこし多め、20-30%くらい配合したレシピも、個人的には好きですけど)

野菜のグリル

  1. ありあわせの野菜の表面に薄くオリーブ油を塗る
  2. ガスレンジの魚焼きグリルで、こんがりと焼く

今回は、菜の花、舞茸、にんじん、トマト、長ネギ、長ねぎを使用(菜の花とトマト以外は前日夜の鍋料理で使った野菜の残りをそのままグリルしました)。

バミセリご飯次のプライマリを参照。

鶏のコフタも、僕は時折パーティーでつくる定番料理。そのときは、レモンを絞って、イタリアンパセリやタマネギのスライスを薬味に、ピタパンにはさんで食べたりするんだけれど、今回はお弁当ってことで、お肉にしっかり目に味を付け、時折はし休めにタブレをいただきつつ、バミセリご飯のおかず的にいただいてみました。

このお弁当は、パン食とはちがって、これはこれで楽しめますので、この構成のまま再現しても、たのしいランチ時を遅れるとおもいます。ただ、お口の臭いを気にする人は、タブレの生タマネギの量にご注意を(ホントはたくさん入ったほうが美味しいんだけどね)。

2008/02/18

鶏肉のブランケット弁当

フランス料理、特に家庭料理や地方料理にはたくさんの大好物がありますが、中でもお気に入りの一つが鶏肉とにんじんを白っぽいソースで煮込んだお料理です。

10年ちょっと前の今ごろ、アルマニャック地方の田舎町を訪ねたとき、町のカフェ兼食堂みたいな位置づけのお店で、今日のランチとして出てきたのは、にんじんと鶏肉をやわらかく、バターのやさしい味で煮込んだお料理。クリームも入ってなくて、ホントに飾りっ気はないんだけれど、にんじんと鶏とソースの甘みがほっこりと体にしみこんできました。

その幸せを思い出したくなって、今日のお弁当。


でも、その思い出の料理は何回再現してもうまくいかないので、今回はクリームやルウを用いるブランケット風のお料理にしました。にんじんも、思う存分たっぷりいただけます。

ブイヨンで鶏肉を煮込んだ後、煮汁でソースを仕立てていくブランケットらしそうな古典的な手法で調理しました。生クリームはなし(日々のお弁当には高い!)。缶詰のベシャメルと牛乳を使う、お手軽・手抜き仕上げでかんべんしてください。

下ごしらえの手間も少ないし、夕食後のまったり時間などを利用して、前もって煮込みの段階まで終えてしまえば、あとは煮詰まったブイヨンにベシャメルとかを入れてソースを仕上げるだけ。

火の前に立つ時間は煮込み時も含めて合計15分もなくて、おなじクリーム煮系のお料理でも、焼いた肉に粉をまぶしてソースを仕上げていくフリカッセよりも、実質的に今回の手法の方が楽チンなんじゃないかしら。

鶏肉のブランケット弁当

  • 鶏肉のブランケット風
  • スナップえんどう
  • バターライス
◎レシピ

鶏肉のブランケット風(小さいお鍋でつくるための分量)
  1. 鶏もも肉1枚(切らない)をさっと湯がく(お湯にはタマネギくずやにんじんの皮、セロリ葉なんかを)
  2. 1とにんじん1本(半分に切る)、たまねぎ大半個(2つに切る)をひたひたのブイヨン(固形を使用、煮詰めるためかなりうすめ)、ワイン、ブーケガルニなどで煮込む
  3. 煮汁が半量くらいに煮詰まったら、鶏と野菜を取り出す
  4. 4の煮汁を適度な加減に煮詰め、ベシャメル、牛乳、卵黄、バター、マッシュルームを加え、味をととのえる
  5. 適当な大きさに切った4の材料を鍋に戻し、さっと煮る

この分量だと、おべんとうのほかもう1食くらいいけますね。
まわりのお友達にふるまったり、暖めてお夕飯にいただいたり、楽しみは広がります。

煮込み時ににんじんとたまねぎをカットしたのは、小鍋で煮るため。もし、もっと大きいお鍋で煮ることができたり、たくさんの分量で調理する場合は、丸のままの煮込んじゃいます、多分。

バターライス風
  1. フライパンに少量のバターを取り、極みじん切りのタマネギ少々を炒める
  2. ブランケットの煮汁適量を1に入れ、そこに冷ご飯を加え”ソース”を絡める
  3. お好みで軽く塩、こしょうして味を調える
  4. 盛り付け時にパセリのみじん切りを散らす

いずれも、かなり手抜きの入ったレシピのため「風」ってことで…

トマトコンサントレ(トマトペースト)やベシャメル(あとハリッサも)などは、棒状にして冷凍にしておくと、必要な分だけ切って、いつでも手軽に使えるから便利ですよね。

2008/02/17

オリエンタルドレッシング*プライマリー

お手軽ながら、いろんなお料理や食卓の役に立つ、小技やもう一品を紹介するのが、プライマリー・キッチン(造語)のコーナー。

初回は、なんちゃってシャワルマ弁当のサラダオリエンタルで使ったドレッシングのポイントを紹介します。

作り方を再録しておくと

ドレッシング
 
レモン汁大さじ2に、塩ごく少々、クミン・オールスパイス・コリアンダー・乾燥ミント(ごく細かくつぶす)などを加えまぜる。
さらにオリーブ油小さじ1を加えて、さっとまぜる。

分量は、あくまで目安ですが、特徴を挙げるならば、かなりレモンジュースがたっぷりです。だから、お料理の仕上がりは、市販のドレッシングよりもかなりさっぱり。


この基本形のサラダだけでなく、パセリサラダのレバノン風なタブレ(写真はこれ)、クスクスがたっぷりのフランス風タブレ、イタリア風のお米のサラダ、きのこのグリルにかければタパス風など、油やスパイスの配合をいろいろいじると、地中海世界の西から東まで、幅広い応用ができます。

味付けは、一回自分のベースができてしまえば自在に操れるのですが、このドレッシングの使い方には、味付けよりももっと大事なポイントがあったのです。

それは、

材料に対して、かなりじゃぶじゃぶ目にドレッシングをかけること!です。
お皿をかたむけると、すぐにレモン汁が流れ出してくるほどに、です。

特に、フランス風タブレやライスサラダなど、炭水化物系サラダでは、じゃぶじゃぶ感が美味しさの生命線というほど、お料理の成否の大切なポイントになります。実際、いろんな料理本でみた、ライスサラダやタブレ(前にリンク張ったcookpadのように、レシピ見かけるほとんどのタブレはクスクスメーンのフランス料理です!)が、本の中で賞賛されているほど美味しくない、って感じたかたは多くありません?

オイル少なめなドレッシングを、思いっきりじゃぶじゃぶ。
ただこれだけのことで、おどろくほど炭水化物系サラダが変わる喜びを、ぜひみなさんもお試しになってください。僕もとある機会に、イタリア人料理講師が作ったお米のサラダをたべて、ホント目から鱗がボロボロおちました!

2008/02/16

今週のまとめ(2/12-15)と来週の予告

今週は

12日(火) すきやき弁当
13日(水) なんちゃってシャワルマ弁当
14日(木) 鮭炒飯とお野菜の中華弁当
15日(金) 鰻佃煮まむし弁当withたっぷり野菜


でした。



特注の一皿をリコメンドする「今日のスペシャリテ」の第1回は、鮭炒飯弁当で登場したきのこの甘酢炒めのアレンジ料理、「きのこのビネグレット風味」が登場。ホームパーティーの前菜として楽しむためのアイデアをいろいろ考えてみました。

第1週は、なんとか楽しくクッキン&ランチンライフを遅れましたが、お弁当生活は、まだ始まったばかり。これから3カ月、なんとか息切れせずに、ネタ切れもしないよう(できればメーンのネタかぶりもなくしたい)楽しんでいければとおもいます。

より見やすく、読みやすくて、たのしい内容にしていくため、読者のみなさんからの忌憚のないご意見をお待ちしています。

第2週にむけて、今日のお買い物はこんなかんじ(お家のお買い物も混ざっている)。


次の一週間は、かごの後ろの方にひっそりと隠れている鶏肉をメーンに、ジューシーで香り高くて、エキゾチックさ満開なお弁当をこしらえていこうと、各種ネタ本をパラパラめくりながら絶賛構想中です。

2008/02/15

鰻佃煮まむし弁当withたっぷり野菜

このブログのプロフィール欄に、いくつか具体名を挙げた大好物がありますが、その中でも何に目がないって、鰻です。特に、天然の鰻なんかときた日には、しっかりとした川魚特有のフレーバーと、あぶらに負けない身の味わい、重みのある皮目のテクスチャに、心のそこからウキウキになって、全身全霊が鰻のとりこになってしまいます。

今日のお弁当のメーンになる、佃煮まむしご飯には、滋賀県の今津(現高島市)の川魚料理屋「西友」のうなぎ茶漬を使いました。高島市に親戚がある関係上、ここのお店の鰻はよくいただいたり、買って帰ってきたりするのですが、このうなぎ茶漬も一緒によくいただきます。佃煮だから日持ちがして、蒲焼がなくなった後も、思い立った時に鰻の喜びを届けてくれる、頼りになる常備菜です。

ふつうにご飯と一緒にたべたり、お酒のおつまみにしてもいいのだけれど、今回は名古屋名物・ひつまぶしのように、ごはんの中に混ぜ込んでいただいてみたいと思います。

北大路魯山人のエッセイに、納豆茶漬というのが出てきます。これは、納豆のおねばがお茶に溶けることによって、ご飯にかけて食べるより、その旨みをより細かく味わうことが眼目です。

この佃煮まむしも同じような考えで、濃縮された美味しさを、ご飯とまぜることで、より味わい易い味の濃度にして、食材の持つ味わいを余すところなく味わえるよう開放してあげる手法です。佃煮や缶詰の炊き込みご飯も、同じような考え方のいただき方ですね。ちょうしたのさんまの蒲焼缶を使った炊き込みご飯は名品ですものね。



鰻佃煮まむし弁当withたっぷり野菜

  • 鰻佃煮まむしご飯
  • キャベツとにんじんのレンジ蒸し(アンチョビソース)
  • ほうれん草とまいたけのバター焼き
  • ゆでたまご、プチトマト

◎レシピ

鰻佃煮まむしご飯
  1. 鰻茶漬3切を2mm幅に切る。一緒に煮てある実山椒は入れない
  2. わさび(きょうはチューブ)と一緒に1を、炊きたてのご飯1膳半程度に混ぜ込む
  3. お好みの量の刻み三つ葉を散らす
キャベツとにんじんのレンジ蒸し
  1. キャベツにんじんは好みの調理加減になるまでレンジでチン
  2. アンチョビソース:オリーブ油(exヴァージン)、マヨネーズ、アンチョビペースト各小さじ1、レモン汁小さじ2を混ぜる
僕はキャベツはやわらかめ、にんじんはアルデンテが好み。
にんじんはレンジチン時にお砂糖をまぶし、盛り付け時にはオリーブ油(ふつうの)を極々薄くまぶし、ちょっとグラッセっぽくするための一仕事を。

ほうれん草とまいたけのソテーは、ほうれん草が塩味、まいたけは醤油味で。

ほんとは、メニュー構成を考えた時、まいたけソテーの醤油味と野の風味、アンチョビソースの魚の風味で、全体のラインがつながってくると思ったのですが。画的にも、そんなにバランス悪くないし。

でも、実際に食べてみると、ご飯と野菜、それぞれは美味しいのだけれど、全体のコンセプトの統一感というか味わいのバランスはイマイチ。

もうすこし、修行が必要ですね。

2008/02/14

きのこのビネグレット風味*今日のスペシャリテ

その日のメニューでも、特におススメなお料理を詳しく紹介する「今日のスペシャリテ」のコーナー。

第一回目は、お弁当の中で「きのこの甘酢炒め」として登場したお料理です。



このお料理、お弁当で冷たい状態で頂いたら、できたてよりもぜんぜん美味しい!!!!
その味わいは、お弁当名よりもきのこのビネグレット風味」と呼びたい気分です。

なんで料理名が変わったかっていうことにも、実はその冷たさに秘密があって、できあがり当時は黒酢酢豚チックな甘酸っぱい出来上がりだったのですが、お弁当箱の中では、酸味と油の味がしっかりとバランスした立派なマリネ料理に変貌していたんです。

だから、このお料理。

できたてで頂くのもいいけど、早めに準備しておいて、冷たくなったところを頂くこともおススメします。

想定されるシチュエーションは、ホームパーティーの前菜。
中華風に振れば室内向き。洋風に振ればガーデン/ピクニックパーティーなどのお外ごはんにもぴったり来るとおもいます。

そこで、さらに素敵な前菜の一品にするためのポイントを。

◎パーティー料理向けレシピ
  1. 材料はエリンギだけでオッケイ。2人前で1本。1本を縦に6-8等分にカットします。たまねぎは、1-1.5cm角の正方形でよいと思います。
  2. エリンギ、たまねぎをさっと油通しする(お弁当と同じ)
  3. 合わせ調味料(エリンギ1本当たりの目安:バルサミコ大さじ2、砂糖小さじ1、塩、醤油、スープ適量)
  4. 中華鍋に2を入れ、鍋肌から3を。少し煮詰まったたれをさっとからめる。
  5. 冷まして、味をなじませる
  6. エリンギをお皿の中央に山高く盛り付け、その上に白髪ねぎ(水にさらして反り返らせる)、香菜をたっぷりかける
どうでしょう。

白いお皿に、シュっとした外観のエリンギ、食欲をそそる赤茶けた色のソース。その上のおねぎの白と香菜の緑は、鮮烈なフレッシュさを加えてくれます。そこから漂う香りも、ビネガーの深い酸味、砂糖由来のややこげた甘い香り、それにねぎの刺激と香菜のまったり感。

視覚、香り的にも、想像しただけでもたまんなくないですか??

あとは、醤油の加減や、油の種類(オリーブ油とか)を変えたりすれば、中華と地中海風の間でフレイバーをコントロールできるかとおもいます。

さらに、ここからもう一歩。
もっと趣味性の強い、おもしろい味にするには?

まず、自分がつくるなら、酢に混ぜ込む砂糖の量を1.5-2倍に増量。そのかわり、盛り付け後に、ラー油をたらして、チリな味を加え、酢、甘、辛の3味のせめぎあう、魅力的な味付けに。まわりには、個性的なお料理を好むお友達が多いため、たぶん実際上は、こんな方向性を目指す可能性が大です。

地中海風に振ったならば、アリサ(ハリッサ)というマグレブ風チリペーストをオリーブオイルで溶いたものを、お料理のまわりに飾り付けてもいいかもしれませんね。キャラウェイやコリアンダーの香りは、よりディープな地中海世界の深みにつれてってくれそうです。クスクスやタジンなどのマグレブ料理、レバノン料理の前菜にいかがかしら。

もう一つ、お酢の選択。

今回は、わりとみんなが好みそうなバルサミコを採用してみたけれど、個人的にはビネグレットの中では、濃い目の味の食材のマリネ系な調味にはシェリービネガーを使うことが多いので、お酢はシェリービネガーを使ってしまう可能性が大きいとおもいます。

鮭炒飯とお野菜の中華弁当

前日に冷蔵庫をみてみると、目についたのは鮭の焼いたのと小松菜。
この二つの接点を探したところ、なぜか行き着いた先が中華風弁当。

なべ一つで連続調理を敢行し、調理時間は下ごしらえ込みで25分ほど。




鮭炒飯とお野菜の中華弁当

  • シャケ炒飯
  • キャベツオムレツ
  • 小松菜のオイスターソース
  • きのこの甘酢炒め
  • プチトマト、ほうれん草おひたし、搾菜、鮭1かけ(以上は冷蔵庫より)
◎レシピ

シャケ炒飯
(ご飯茶碗1杯強程度で)
  1. シャケ適量(塩加減で変動、甘塩だと一切れの背中部分くらい)をほぐす。皮は使わない。
  2. 長ネギ12センチくらいをみじん切り
  3. 中華なべを熱し、ほぐした卵1個をふっくらいため、そこにご飯、シャケ、ネギを入れてパラパラに炒める
  4. 胡椒、塩で味付け
*今回は油は卵が焦げ付いてこまるくらいの少量で

キャベツオムレツ
  1. キャベツ50gを千切り→ごく少量の油を敷いていり付け、余分な水分を飛ばす
  2. 卵1個をよく溶いて塩コショウ、1のキャベツを混ぜて、直径15cmくらいにこんがり焼く
  3. 1/4にカットして、盛り付ける
小松菜のオイスターソース
  1. 小松菜1房は茎は3cm、葉は1.5cm幅にカット。
  2. 少量の油と塩を入れた湯に茎を湯通し(5秒ほど)。葉を置いたざるにあける。
  3. お弁当用なので、湯通しした菜はすぐにペーパータオルでよく湯きり
  4. オイスターソース小さじ2、しょうゆ小さじ1/3、砂糖小さじ2/3、スープ50ccを鍋に煮立て、片栗粉で強めのとろみをつける
  5. 鍋に小松菜を戻し、ごく少量のごま油で香りをつける

きのこの甘酢炒め

  1. エリンギ1/2本、同量のまいたけ、タマネギ1/6個を一口大にカット
  2. 1の材料をさっと油通し
  3. 合わせ調味料:バルサミコ大さじ1、砂糖小さじ1/2、塩、スープ、しょうゆ少々
  4. 鍋に2を入れ、すぐに鍋肌から3を。調味料が絡めばできあがり

ダイエッター仕様に対応するため、すべての料理で、普通においしくつくるときのレシピと比べると、かなり油は少なめです。炒めはコーン油使用(ありあわせの植物油。こだわりはありません)

さて、一つ鍋調理の、このお弁当。
じつは一番大事なのは、調理の順番です。
今回の仕事の流れはこんな感じでした。

基本は味の薄いものから、濃いものへ。とろみものは後回しで(鍋洗いの手間が大きいから)。当然、野菜はすべて切ってから、鍋の仕事をスタートします。

合わせ調味料づくりは、使いやすい容器があれば、前にやっておくと楽チンだけど、要領に自信がある方は、鍋振り直前にやっても(調味料瓶の後片付けも含め)十分にこなせると思います。


調理順

  1. 小松菜湯通し
  2. キャベツ煎りつけ
  3. キャベツオムレツ
  4. 鮭炒飯
  5. 小松菜のオイスターソース
  6. きのこ等油通し
  7. きのこ甘酢炒め

2008/02/13

お弁当生活の基本方針

いくら男子のお料理といったって、趣味性全開レッドゾーンなお弁当は、毎日たべられないし、つくるのも大変だし、だいたいお金がかかって大変・・・。

僕のお弁当は、以下のようなことを前提に、毎日のクッキンライフをすすめていきます。
(随時加筆します)

  • 電子レンジなどで温めはなし。持っていったままの状態でいただく
  • 必要な調味料も、お弁当と一緒に持参
  • にんにく、生たまねぎなどお口のにおいが気になるものは未使用
  • 使うお弁当箱は、昔のミスドのおまけ。ポーション的にはOLサイズです
  • 基本的に、前日のお夕飯の残りや、冷蔵庫にあるものも活かしてお料理
  • 調理時間は30分くらい(ピラフ、煮込みもの等は別枠でおねがいします)
  • 食べても、覗かれてもたのしい、エキゾチックな非日常性も大切に
  • ダイエット生活にも対応できる。ヘルシー!
  • たぶん、フルーツはそんなに好きじゃないので登場頻度低いかも
  • でも、スイーツは別腹で
豚肉は4月から使ってます。

お弁当生活は、5月で終了しましたが、引き続きお料理ブログとして絶賛更新中。

2008年9月には、カリブ海のマルティニークとグアドループに、ラム酒の酒蔵めぐりの旅に。酒蔵訪問記と、現地でのごはんの記録も掲載してます。

2008年12月8日更新

なんちゃってシャワルマ弁当


2日目から、いきなりレバニーズです。

レバノン料理はアラブ料理の王道、っていうか、レバノン人が住んでいる世界中の多くの国で比較的高級かつ人気のある料理ですね。僕は今、国籍別でどこの料理が好きかと問われれば、その答えは迷うことなくレバニーズです。

さて、シャワルマって、例のぐるぐる回って焼かれているお肉をそぎ落としてパンなんかに挟んでたべる中近東から地中海方面の広い範囲で食べられている、あのお料理。日本では、ドネルケバブってトルコ語の名前がよく知られていますね。

自分が初めて食べたのは、パリでのsandwich grec
フレンチフライポテトもてんこ盛りにはいっているやつです。



とはいえ、お家であんな風に焼くわけにもいかないので、薄切りの牛肉をエキゾチックなスパイスをきかせて、オリーブオイルでさっとソテー。それをパンといっしょに食べれば、シャワルマの気分は味わえそうかなあ…って。


なんちゃってシャワルマ弁当

  • シャワルマ風牛肉のソテー
  • はたはたの塩焼き(前日の残り)
  • きゅうりのピクルス・黒オリーブ
  • サラダ・オリエンタル
  • ピタパン

◎レシピ

☆シャワルマ

1.牛肉を一口大に切る
2.オリーブ油でさっとソテー
3.クミン、コリアンダー、オールスパイス、胡椒と塩で味付け
4.盛り付け時に、彩りと味のメリハリのチリパウダーをぱらぱらと

☆サラダ・オリエンタル

1.野菜の下ごしらえ
・トマト→種を取り1cm強の角切り
・胡瓜はしましまになるよう縦に皮をむいた後、トマトに合わせた大きさに切る
・レタスも1.5
cm角くらいにカットまたはちぎる。
・野菜は切ったあとペーパータオルなどで無駄な水分を切る

・お弁当箱に詰める前、ほんの少しのオリーブ油でうっすらと和えて表面をコート

2.ドレッシング
 
レモン汁大さじ2に、塩ごく少々、クミン・オールスパイス・コリアンダー・乾燥ミント(ごく細かくつぶす)を加えまぜる。
さらにオリーブ油小さじ1を加えて、さっとまぜる。

お弁当にしないのならば、トマトや胡瓜などをドレッシングで和えて、すこし置いてくたっとさせた方が現地(の庶民的なレストラン)っぽい気分。あと、においをきにしなくていいならタマネギ、セロリも他の野菜と大きさをそろえて切ったものが、普通は入ります。レタス(庶民レストランでは入ってなかったけど、高級レストランのサラダには入ってた)だけは、食べる直前に混ぜた方がおいしいかも。

・ピタパン
フブス(レバノン・シリア方面)とかアエーシ(エジプト)の代わりに。
通販で大量購入→冷凍してあるピタパンを。

ピタパンをみると、どうしてもみんな中にお料理を詰め込みたくなるけど、僕は5cm角くらいにバラして、ホンモス(ひよこまめのペースト)などのディップをすくったり、お料理をはさみ取ったり、ちょうどチャパティみたいな使い方でいただいて、フブス気分を味わっています。

はたはたの塩焼きにも、サラダのドレッシングをかけていただきました。
和風に調理した焼き魚やから揚げのお魚(白身、淡白なのがベターかな)も、レモン汁振って、タヒニ(ごまペースト、練りごまで代用可)な
をつけ、イタリアンパセリや薄切りのタマネギなどと一緒にパンではさんで食べると、ほんのり地中海風味になって、おいしくいただけます。

白ワインにもよくあいます!

すきやき弁当

そんなわけで、初日は三嶋亭のお肉を使った、スペシャルなすきやき弁当。

ごめんなさい、ブログ開設を思いつく前だったので、写真ありません。

って、使ったお肉は切り落とし肉だけど。

でも、個人的に、京都におでかけしたときに買って帰る食べ物のなかで、なにがおいしいって、ここんちのお肉はベストのものの一つです。買うのは、切り落としかいちばん安いすきやき肉か、しょうが焼きか、大体グラム600円程度の商品ばかり。とはいえ、買い物の列に並んでる地元の人とおぼしきマダムがいつも買ってるのもこのあたりの商品ですよ。

さて、ここのがよそのお肉となにが違うって、えてしていいお肉は、霜降りの甘くやわらかな味が前面に出て、赤みの旨みに勝ちがちだけれど、ここんちのは噛むとしっかり肉らしい味があふれ出てきます。どちらかというと、グラスフェッド(草を食べて育てた)輸入牛が大好きな自分としては、一瞬、これホントに和牛って思ってしまうくらいの肉の旨み。友人の京都人が、口々に「やっぱ三嶋亭の肉は違う、うまいねえ」ていっているけど、まったく納得です。

すきやき弁当
  • ごはん(ゆかりかけ)
  • すきやき(お肉、ねぎ、にんじん)
  • ゆでブロッコリー(冷蔵庫の残り物)
  • 糸こんにゃくのいり付け(常備菜)
  • 生野菜(きゅうり、トマト)

◎レシピ

すきやき
  1. ねぎは白1/4本、青1/2本をななめ切り→牛脂でさっと炒める。
  2. にんじん少々は厚さ3mmの短冊切り、レンジで1分チン(アルデンテくらいに)
  3. 牛肉を大きめの一口大に切る。
  4. 牛脂で牛肉をさっと焼き、砂糖、しょうゆ、日本酒を適量。
  5. 煮立ったところにねぎとにんじんを加え、味をからめる。

付け合せのお野菜とかは冷蔵庫にあるものを使ったので、盛り付けも含めて朝の調理時間は15分ほどでした。

ごく私的意見をいわせてもらうと、すきやきは、(霜降りのあぶらの)味の強いお肉に、うっすらと濃い目のソース(たれ)をコーティングして、肉の持ち味を引き出しつつ、あぶらのくどさを緩和することが調理のいちばんの眼目だとおもっているので、肉も野菜もクツクツ煮込んだりせず、さっと焼いて、さっと味をからめることが一番のポイント!

にんじんもねぎも、火を通しすぎずに、艶々ときれいな色目を残してね。
でも、おねぎは、ちゃんと焼かないと、お口に臭いがのこりそうだからご用心を。
そうすると、お肉と同じように野菜もしっかりと素材の味がして、濃いたれに負けないし、第一、余計なおつゆがでません。お弁当にはとても大切なことよね。

ブロッコリーやトマト、きゅうりの色とバランスよく、おいしそうに盛り付けを。
糸こんにゃくのいり付けには、色取りと味のメリハリを考えて、七味を振ってみました。調理時には京都の山椒つよめのものを使っていますが、色目用には長野・善光寺で赤みをそえました。

2008/02/12

お弁当生活スタート!

今日からお弁当生活がはじまりました。

きのう、所要で京都にお出かけしたときに三嶋亭で切り落としのお肉をかってきて、でも今日の夜はお外ごはんで、夜はたべられないし、ってことで、お昼用にすき焼き弁当をつくってみたんです。

そしたら、なんか楽しくってたまんない!

てなわけで、これから、お弁当の内容(ものによってはレシピも)を日記代わりに記録していこうとおもいます。これ書いていることによって、お弁当生活に引っ込みもつかなくなりそうだしね。

お弁当づくり生活は、教育実習のときいらい。和風から洋風、中華風、それからもちろんレバニーズも。いろいろいっていみます。目指せ味っ子、目指せこうちゃん

それでは、よろしくおねがいしまっす。